主人
息子が逝ってしまって、
長女も学校に行けなくなって、後追い願望ほのめかすようになってしまって、
事情が事情なだけに、主人は自宅からの通勤を特別に許可してもらった。
冬道だから、大体片道1時間半。
転勤で、自宅に戻ってくるまで、2ヶ月半、通ってくれた。
子供達は父親の存在に、とても安心したようだった。
が、その反面、往復3時間弱の通勤、しかも雪道。
安心感と同時に、主人に何かあったら 大変だ!!と物凄い不安もあった。
普段だったら、息子と違い、運転も慣れてるし そんなに心配はしない。
だが、主人も、私以上に参ってしまっていた。
やはり、胃が痛み そして、かなり 沈んでいるので、仕事があるから休むわけにいかないし、お医者さんに診てもらったらいいんじゃないかと、話しかけると
『病気でもいい。っていうか、病気になれば、○○のところにいけるんじゃないか?
○○一人じゃ、寂しいんじゃないかな?
俺だけでも 一緒に逝ってあげたら……』
と……。
自分の事は棚に上げて(同じ気持ちなのに)
『○○は、お父さんいっても、私いっても喜ばないよ!』
『変なこと考えないでね。お父さん帰ってきたって、娘達喜んでるのに……』
後は沈黙だった…………
なので、
雪道でわざと滑ってみたりしないかな?
寝不足で大変なのに、居眠りしないかな?
とにかく、心配だった。
もうこれ以上、家族が欠けるのは耐えられないと、私も神経質になってたんだろうな…
長女も心配………
主人も心配………
でも、主人はしばらくすると、食事もしっかり取れるようになり、
荒れていた胃も治ってきたみたいだった。
そして、3月中旬、主人は単身赴任を終えて
自宅のある場所を管轄する職場に転勤になって、ほんとに私達の所に帰ってきてくれた。
お兄ちゃん、うちは5人家族なのに……
せっかくお父さん、戻ってきてくれたのに
…4人家族になってしまった。
さみしいよ
会いたいよ…
会いたい………