長女
長女が、壊れてしまう寸前だった。
元気がないのは、しょうがない…
あまり食欲ないのも、わかる…
ただ、眠れてないのは、わからなかった。
忌引き休暇とたまった有給で、主人はかなり長く側にいて、娘たちに寄り添っていてくれた。
休みがあけ、主人が赴任先に帰った夜、洗濯を干しに二階に行ったら、泣いてる声がする…
長女だった。声を掛けたら もう号泣……
妹が起きてしまうので、居間に連れて落ち着かせようとしたが、だめだった
毎晩、お兄ちゃんが夢に出てくる
死んじゃったのに、いつもニコニコして、普通に笑ってる。自分が死んじゃったの、わかってない……夢で会えるの嬉しいけど、つらいって……眠るの嫌だって……
そして、極めつけ
『お兄ちゃんとこ、いきたい』
ハンマーで殴られたような衝撃だった
私、何やってんだよ!!と
また間違えるのか!?
また、大切な、大切な 子供 失うのか!?
自分の悲しみで、いっぱいいっぱいで、娘たちの悲しみ、衝撃に寄り添う事が出来てなかった……
長女の話を夜通し聞いてた。お互い、泣きながら、長女を抱きしめながら……
その日から暫くの間、娘達が 起きてる時は 息子の事は 無理矢理 頭の隅に追いやるよう、努めた。
お兄ちゃん、ごめんね
でも、お母さん、もう、誰も亡くしたくない……
子供に先立たれるのは、地獄…
ほんとに、地獄の苦しみ……