息子の進路
息子は、工業高校を卒業して、すぐ 就職した。
高校受験でもうたくさんだったそうだ (笑)
この地域は、進学する子と就職する子、半々くらいか、進学率はそんなに高くない。就職率が高いからと選んだ高校だった。
息子が自分で選んだ進路だし、会社も何社か一日体験して、この会社 良さそうだなと感じて決めたようだった。私は 実は、同じ市内の通勤時間短いとこ、良くないかなと思ってた。
選んだ会社は隣の市にある会社だった。
就職決まってから、会社に招かれて、工場の中を案内してもらい、社長自らいろいろ説明してくれた。単身赴任中の夫も一緒に見て回った。とても安心した。
息子の選んだ会社は、正解だったと思った。
馬鹿だった。
ここで、安心しきってしまっていた。
息子は、何度も、『やめてもいいかな』と聞いてきた。
私が 息子を殺したようなものだ…
いや、事実、
『やめてもいいけど、そのあと、どうするの?』といって、思い止まらせていた。
謝っても謝っても、謝りきれない………
後悔しても、何しても、もう 息子は帰って来ない
あれから、自分のベットで眠ることが出来ない。
だって、息子が 最期のとき、私はベットで惰眠をむさぼってたから………