息子と過ごした大切な日々

2015年12月17日、21歳の息子が自死。
まだ信じられない、信じたくない愚かな母の懺悔の日々。

歪んだ考え

息子の葬儀の後、実家の父は私を責めた。


『なんで、どうして救えなかった?!

なんとかならなかったのか?!』


『悔しくないのか?!』


お斎でお酒が進み、帰宅してからもだらだらと飲んでいた実家の父は、いつも酔っぱらっては、からみ酒になる人だった。


息子が小さかった時も、ちょっとした事で怒り、2歳の息子に

《将来、ろくな大人にならない》と絡むような人だった。


「あぁ、またか……」


お酒のせいだとわかっていても、

今日、この状況下でやられるとたまらなかった。


母に色々止められても、今度は母にからむ始末。


『自分も、救えなかったでしょ……

自分の息子も、そうだったでしょ…』


母にそう言われて 少し、大人しくなっていた。


脱力感と疲労感が半端なく、もう休みたかったが、いつまでも飲み続ける父。

飲まないとやってられない気持ちは、理解できるから 我慢していたが

モヤモヤがたまっていった。


そんな父は、いま、寝たきりになってしまった。

要介護5に認定された。

もう、自力では 水さえも飲めない。

流動食は、消極的延命措置になっている。

止めると、1ヶ月もたない、と言われてしまった。


8年程前、大腸ガンが見つかり、その時点でステージⅣで、発見が遅く、人口肛門になってしまった。

3度の手術。抗癌剤治療。再発。

そして、全身に転移。


大好きなお酒も飲めなくなって、弱ってきた所に、脳卒中を起こしてしまった。

脳の出血場所が悪く、動かせるのは 左手と、左足のみ。

そして、今は脳梗塞も出てしまい、ほとんど眠ってるようなものだ。


息子の名前は、祖父から、一字もらってる。

小さい時は畑で祖父の後をついて、よく遊んでいた。一緒にニコニコしながら、写真に一緒に写ってる。(お酒が入らないといいおじいちゃんなんだが…)


闘病生活を頑張って送っている実の父親に対して、もうすぐ息子に会えるのかも、と羨ましく思ってる私がいる……


こんなことを考えるのは、とてもいけないことなんだろうけど、とても失礼なことなんだろうけど……


私には どこまでいっても、羨ましい……

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