通販
息子は買い物に行く時間がなくて、よく通販で買い物をしていた。
CDも、ゲームも。本も。服も。お酒も。
そして、精神安定剤も………
私は知らなかった。
次女が偶然 知ってしまったようで
教えてくれた。
『お兄ちゃんね、お薬飲んでた。
それ飲むと、なんかフワフワしてきて、気持ちが楽になるんだって言ってた。』
『『お母さんには、絶対言うな』って言われてた。だから、言えなかった。』
次女の手前、『そうだったんだ』と流したが
物凄い心臓がドキドキした。
トイレに駆け込んで泣いた……
息子は
『薬で誤魔化して、生きてなんていたくない。それは、まやかしの人生だ!!』
『薬で気持ちが楽になったって、根本が解決してなければ、いつまでも薬をやめられなくなる!そんなのおかしい!!』と、
精神科なり、心療内科なり 受診をすすめる私に、よく言っていた。
だから、あまりしつこくも言えず、様子見をしていた。
なのに、薬を飲んでた……
落ち着いてきたと感じてたのは、薬の力だったのか……?!
いつから飲んでたんだろう?
何故?
何故、私には内緒にしなければならないと思ったのか?
あんなに拒否してた薬を
自ら進んで飲むようになるまで、物凄い葛藤があっただろうに……
息子の部屋の机の中に、その薬はあった。
腹立たしい反面、この薬が、息子の気持ちを救ってくれた時もあったんだな、と思うと、捨てれなかった。
私より、ずっと、息子の為になってた……。
お兄ちゃん、
私には、話しずらかったのかな……?
ごめんね…
ほんとに ごめんね……