悲しい出来事
予約の取れた病院は、精神科の他にも内科や小児科など他にもあり、清潔そうな新しい病院だった。
(分院として、建てられたばかりだった。)
強面の先生だったが、ゆっくり、1時間以上かけて、私達の話を聞いてくれた。
『私、何も話さないからね』と言っていた長女も、泣きながら、突っ掛かりながらも、頑張って今の自分の気持ちを話していた。
カウンセリングの先生は、女性の優しそうな先生だった。が、こちらは 私が同伴出来ない、ということで、長女の強い拒絶があり、次回に持ち越しとなった。
抗うつ剤ではなく、安定剤にしてもらって、体にあわないようだったら、また考えましょう、と。
睡眠導入剤も、眠れてないと体の不調は治らないからと、少ない量を、更に半錠にして処方してもらった。丁寧に説明もしてもらった。
《これは非常に悲しい出来事です……。
これだけの衝撃的な体験をしてしまったのですから、いろいろな体の不調が出てしまっても、仕方ない事だと思います。
ただ、お兄さんの所に逝きたいというのは、良くない考えです。眠れるように、ご飯を食べられるように少しずつ、頑張っていきましょう。
あと、学校に行きたくなければ、行かなくてもいいでしょう。》
大体こんなことを言われたように覚えている。
(へ、学校、行かなくていいのか?!)
正直、面食らったけど、
もう、主人も私も、生きてさえいてくれたら、笑っていてくれたら、もう高校なんて、どうでもいいや、という気持ちだったので、
学校の先生方には申し訳ないと思いながら、
長女が自分から、行くと言うまで、放置?した。
息子は、今、私達を 何処かから 見守っていてくれるだろうか?
俺の時は、何もしてくれなかった、と怒ってないだろうか?
私の事は怒っててもいい。……当然だ!!
ただ、妹たちの事は 見守っててもらいたい……。
お兄ちゃん大好きっ子だった妹たち……
ほんとに、ほんとに、大好きだった……
お兄ちゃん、今 どこにいるのかな……?
会いたい…
会いたいよ……………