息子と過ごした大切な日々

2015年12月17日、21歳の息子が自死。
まだ信じられない、信じたくない愚かな母の懺悔の日々。

次女

息子と長女の成績は、中くらい(多分)

良くも悪くもない(と、思う)


息子の進学した高校は、偏差値は高くない。が、倍率は、県内一だった。


長女も同じ高校を目指してた。模試判定では、合格圏だった(でも 結局 進学したのは定時制高校)


二人とも、塾に嫌々通っての成績だった。



次女は、誰のDNAを授かったのか、学校の授業だけで、学年一桁の成績。塾には行ってない。

しかも、受験生なのに、家ではほとんど勉強してるところ、見たことない……


そして、ストレスを上手に逃がすメンタルの強さがある(と、思っている)


兄の死も、物凄い衝撃だったろうに、彼女なりに、悲しみを上手に昇華しているように思えた。


長女の精神面の事も、次女には 正直に伝えた。


学校に行かない(行けない)お姉ちゃんに、少し理不尽さを感じるかも知れないけど、理解してもらいたい。

〇〇にも、迷惑かけちゃうかもだけど、お姉ちゃんの為に、協力してもらいたい、と。


次女は 長女の様子に ポロポロと涙をこぼしながら、

『○○ちゃんまでいなくなったら、やだ……』

『大丈夫、出来ることはなんでも協力する』

と、言ってくれた。


大人びていると言っても、

しっかりしているといっても、早生まれだから、まだ13歳だったのに………。


次女には、甘えてしまっているね……

ごめんね、腑甲斐無い母親だね……

いつも、ほんとにありがとう。


次女のベットには、大抵

涙を拭いたティッシュが何枚かある。

夜、泣いて……

朝、ごみ箱に入れ忘れてるんだろう……

それを見るたび、切なくて 泣けてくる。


ほんとは一番泣き虫は 、 次女……

だけど、泣くときはいつも、隠れて泣いていた。


最近は、見つけること、少なくなってきた。


大丈夫だろうか?!


今度は間違えたくない……

何かあっても、絶対に守り抜きたい……


お兄ちゃん、力を貸して……

妹達、見守っててね……

主人

息子が逝ってしまって、

長女も学校に行けなくなって、後追い願望ほのめかすようになってしまって、

事情が事情なだけに、主人は自宅からの通勤を特別に許可してもらった。


冬道だから、大体片道1時間半。

転勤で、自宅に戻ってくるまで、2ヶ月半、通ってくれた。


子供達は父親の存在に、とても安心したようだった。


が、その反面、往復3時間弱の通勤、しかも雪道。

安心感と同時に、主人に何かあったら 大変だ!!と物凄い不安もあった。


普段だったら、息子と違い、運転も慣れてるし そんなに心配はしない。

だが、主人も、私以上に参ってしまっていた。


やはり、胃が痛み そして、かなり 沈んでいるので、仕事があるから休むわけにいかないし、お医者さんに診てもらったらいいんじゃないかと、話しかけると


『病気でもいい。っていうか、病気になれば、○○のところにいけるんじゃないか?

○○一人じゃ、寂しいんじゃないかな?

俺だけでも 一緒に逝ってあげたら……』

と……。


自分の事は棚に上げて(同じ気持ちなのに)

『○○は、お父さんいっても、私いっても喜ばないよ!』

『変なこと考えないでね。お父さん帰ってきたって、娘達喜んでるのに……』


後は沈黙だった…………


なので、

雪道でわざと滑ってみたりしないかな?

寝不足で大変なのに、居眠りしないかな?

とにかく、心配だった。


もうこれ以上、家族が欠けるのは耐えられないと、私も神経質になってたんだろうな…


長女も心配………

主人も心配………


でも、主人はしばらくすると、食事もしっかり取れるようになり、

荒れていた胃も治ってきたみたいだった。


そして、3月中旬、主人は単身赴任を終えて

自宅のある場所を管轄する職場に転勤になって、ほんとに私達の所に帰ってきてくれた。


お兄ちゃん、うちは5人家族なのに……

せっかくお父さん、戻ってきてくれたのに

…4人家族になってしまった。


さみしいよ


会いたいよ…

会いたい………

通販

息子は買い物に行く時間がなくて、よく通販で買い物をしていた。


CDも、ゲームも。本も。服も。お酒も。

そして、精神安定剤も………


私は知らなかった。

次女が偶然 知ってしまったようで

教えてくれた。


『お兄ちゃんね、お薬飲んでた。

それ飲むと、なんかフワフワしてきて、気持ちが楽になるんだって言ってた。』

『『お母さんには、絶対言うな』って言われてた。だから、言えなかった。』


次女の手前、『そうだったんだ』と流したが

物凄い心臓がドキドキした。

トイレに駆け込んで泣いた……


息子は

『薬で誤魔化して、生きてなんていたくない。それは、まやかしの人生だ!!』

『薬で気持ちが楽になったって、根本が解決してなければ、いつまでも薬をやめられなくなる!そんなのおかしい!!』と、

精神科なり、心療内科なり 受診をすすめる私に、よく言っていた。


だから、あまりしつこくも言えず、様子見をしていた。


なのに、薬を飲んでた……


落ち着いてきたと感じてたのは、薬の力だったのか……?!


いつから飲んでたんだろう?

何故?

何故、私には内緒にしなければならないと思ったのか?


あんなに拒否してた薬を

自ら進んで飲むようになるまで、物凄い葛藤があっただろうに……


息子の部屋の机の中に、その薬はあった。


腹立たしい反面、この薬が、息子の気持ちを救ってくれた時もあったんだな、と思うと、捨てれなかった。


私より、ずっと、息子の為になってた……。


お兄ちゃん、

私には、話しずらかったのかな……?

ごめんね…

ほんとに ごめんね……