彼岸
15回目の月命日は、彼岸の入りだった。
白玉粉でお団子作って、きなこで味付け。
うちはいつも、豆腐と白玉粉で作る。
息子のリクエストだった。
最初は水で作ってたけど、何かで、豆腐がいいと知って、試しに作ってみたら、あまりの美味しさに、幼稚園児ぐらいだった息子は
ドはまり。
こねこね丸めるのも、ゆでて、浮いてきた団子を掬うのも全て楽しく、何かあってもなくても、お団子作って食べてた。
おいしーねって、
笑顔で食べてた……。
久し振りに、本当に久し振りに作った。
お墓参りは無理かな……と、半分諦めモードで向かったが、道路はなんとか車が通れた。
お墓廻りはさすがに厳しく、長靴はいた私だけ、ズボズボと雪に埋まりながら
なんとかお参りした。
妹たちは、道路の端から、お参り。
お団子と一緒に、梅酒とビールもお供えした。
なかなか来られなくて、ごめんね、と手をあわせて……
でも、そんなに待たせないで、一緒のお墓に入れると思うよ…と、声をかけ………
雪が溶けたら、また来るね……と………。
いつになったら、会えるのか………
いつになったら、声が聞けるのか………
いつになったら、私は息子の元に行けるのか……
お兄ちゃん、毎日、お兄ちゃんの顔、思い浮かべてるけど、お母さんは、笑顔のお兄ちゃんと、最期のお兄ちゃんの顔と、両方思い出してしまう………
やっぱり、まだ泣かないではいれないや……
心配かけたくないけど、まだまだ無理かな……。
報告。
・・ちゃん、19日で、15歳になったよ。
みんな、歳を重ねていくのにね……
お兄ちゃんだけ、永遠の21歳……
なんだか、ズルいな……